2022年8月3日
青森と言えばリンゴと同じくらい有名なねぶた祭り。
明かりを灯した巨大な灯籠を山車に乗せ街中を練り歩きます。
この灯籠は針金で骨組みを作り和紙を張り、墨で線を描き、色付けをします。
大きさは高さ5m、幅9m、奥行き7mと定められているが見栄えするようにできるだけ大きく作られています。
そして祭りを更に盛り上げるのが跳人。
跳人の衣装を着て「ラッセラー」と声をあげながら狂喜乱舞します♪
青森で一番熱い1週間です。
日程
毎年8月2日~7日の6日間。
開催場所は青森市中心街
2日・3日 19:00~ 子供ねぶた、大型ねぶたの運行
4日~6日 18:50~ 大型ねぶたの運行
7日 13:00~ 大型ねぶたの運行
19:15~ 青森花火大会・ねぶた海上運行
なお、8月1日は前夜祭が開催されます。
運行ルート
パンフレットの画像を撮影しましたが…見づらいので、ねぶた祭りオフィシャルサイトに詳しく乗っています。
詳しくはこちらをクリック
見どころ
①何といっても、ねぶた人形の美しさ✨
巨大な灯籠のねぶた人形は毎年新たに、中国や、日本の歴史的な物語の場面を題材にしています。
ねぶた師と呼ばれる、ねぶた造りのプロの方々がいくら下絵があるとはいえ、実際に立体的に大きく作るなんてすごい技術ですね。
また、最近はとてもカラフルになった気がします。
女性のねぶた師・北村麻子さんのねぶたは色使いがとってもカラフルで素晴らしいんです!
他の方も波の表現や人形の躍動感、今にも動き出しそうな迫力。
ぜひ、じっくり見てほしい!
見たい方は7月下旬のラッセランドに行くとねぶた小屋が並んでいるのでじっくり、ゆっくり、細部まで見ることができます。無料でガイドも頼む事ができます。
しかし、くれぐれも作業の邪魔になることだけはしないで下さいね。
②大きなねぶたの大回転!
2日~6日の夜間運行では、明かりの灯ったねぶた人形が青森中心街を練り歩くのですが、道幅の広いところや交差点では回転したり、観客が沢山いる沿道では、観客のギリギリまでねぶたを寄せてくれます。
まじかで見るねぶたは迫力満点!ぶつかるんじゃないかとひやひやします。
大きな声で「こっち来て~」と呼ぶと寄せてくれるかも⁉
③ねぶた囃子が心地良い
各団体にそれぞれお囃子さんたちがいます。ねぶたの後ろに囃子の方が、太鼓、横笛、手振り鉦を使い演奏します。みなさん息ぴったりの素晴らしい演奏✨
それもそのはず、長い間練習していますから。
個人的に祭りが始まる瞬間、沈黙を破り、最初に一人の笛の音から始まり、太鼓が一斉に鳴る。その瞬間は鳥肌が立ちます(*´▽`*)
でも最近は太鼓を一斉に鳴らすのがお決まりみたいで残念です。
余談ですが、お囃子は行と帰りの曲が違います。と、いうか、進行・戻り・大休止・小休止・集合・小屋入れ・小屋だしなど数種類あります。
④筋肉痛になっても構わない!跳べ‼
ねぶたの前でぴょんぴょん跳ねている人たちを跳人(はねと)と言います。
ただ跳ねているのではなく、片足で2回ずつ、ケンケンしながらより高く、美しく跳びます。
一年のうっぷんを晴らすべく、ただひたすらに、掛け声をかけ、跳びます。
一周3.1㎞にも及ぶ距離をただ、歩くだけでもしんどいのに、跳ねるのですから勿論、翌日は筋肉痛💦
でもそんなの関係なく狂喜乱舞いたします。
また、跳人参加は正装であれば参加自由です。
ねぶた衣装を買うか、レンタルして運行10分前に団体に加わればいいんです。
気合を入れて、筋肉痛覚悟で跳人体験してみて下さい☆
⑤大きなねぶたを自在に操れる。
ねぶたの山車は人力で動かします。約20名ほどの曳手が扇子持ちといわれる人の笛と扇子の合図でねぶたを自在に操ります。
扇子持ちは進行方向や、回転、沿道にアピールといった動きの指示の他、障害物を事前に曳手に知らせてねぶたが破損しないようにします。
注意を払いつつ、巨大なねぶたをまるで生きているかの様に、ダイナミックに動かす技術は曳手と扇子持ちのぴったり息の合ったなせる業だと思います。
⑥審査の日は一層、気合入ります。
8月5日はねぶた審査があります。ねぶた人形の出来栄えは勿論。お囃子の完成度や揃っているか、跳人の跳ね方や正装しているか、山車の運行技術など沢山の項目を審査します。
8月2日~5日まで毎日審査をしていますが審査最終日ということもあり、運行側も跳人もお囃子もこの日はいつにも増して気合が入っています。
審査結果は5日の運行終了後、各団体に伝えられます。
ねぶた祭りの5日、6日は全団体が運行して、跳人の数もピークです。
観光で見るなら5,6日が盛り上がるでしょう。
⑦おかしな格好の化人
ねぶたを見ていると奇妙な集団を見かけます。
ねぶた衣装でもなく、お囃子でもなく…。
まるで仮想大会のような、白塗りのおかしな格好の集団、化人(バケト)です。
その年の話題の人物やキャラクターなど思い思いに化けています。
青森ねぶたに欠かせない彼らは青森ねぶたバケト保存会の方達です。
あくまでも化けて沿道の方達を笑わせ、楽しんでもらうのが目的なので、アニメのキャラクターになりきるコスプレとは違います。
バケトもまた青森ねぶたに欠かせない伝統文化なのです。今年も彼らの存在がねぶた祭をより盛り上げてくれます。
⑧感動のフィナーレ海上運行。
2日~6日までは夜間運行ですが、7日は日中運行で、夜は受賞したねぶたを海に浮かべる海上運行と花火の打ち上げがあります。
青森港にねぶたを浮かべゆらゆらと流れていきます。その後ろでは花火が打ちあがり、ねぶたと花火のコラボレーションはなんとも幻想的。
そしてあっという間の青森ねぶた祭が幕を閉じます。
おすすめ宿泊先
☆運行ルート周辺のホテル☆
ホテルJALシティ青森
アートホテル青森
アルファホテル青森
アップルパレス青森
ダイワロイネットホテル青森
ホテルマイステイズ青森駅前
まちなか温泉
リッチモンドホテル青森
ホテル2135
※ねぶた期間中のご予約はお早めに。
注意点
・車両規制
お祭り期間は18:00頃から運行コース周辺の交通規制がかかります。
また、7日の昼運行も12:00頃から規制があります。
詳しい確認が必要です。
・雨天決行
ねぶた祭りは基本、雨天決行です。大きなビニールをかけて運行します。
参加者は雨なんてへっちゃら。ずぶ濡れになりながらでも跳ねる覚悟があります。
沿道から見る際は、傘だと後ろの人が見えないのでかっぱを着ていくのがおすすめです。
・人気スポットは混雑
交差点付近ではねぶたの旋回が見れるので、人気スポットです。
よって大変込み合います。
沿道で場所取りする人、立ち見する人、様々ですが、前が見えなかったり、かなりギュウギュウで、隣との距離が近いのが嫌な人は有料観覧席がおすすめです。桟敷席やパイプ椅子でゆったり落ち着いて見ることができます。
・跳人参加は正装で
跳人には正装があります。決まったモノがセットになっているのでそれに従えばまず問題はありません。
着方が面倒なので着付けのサービスを利用するなどして下さい。
・カラスに注意
カラスと言っても鳥ではなく、カラス跳人と呼ばれる集団です。
昔に比べてほぼ絶滅しましたが、お祭りに乗じて変な騒ぎ方をしてしまうヤンチャな人達。過去には警察が動く騒ぎにもなってます。
どこにでもそんな感じの人はいますが、乱れた格好や黒っぽい衣装の集団を見たら関わらないでください。
最後に…
幼い頃から当たり前のように毎年、夏になると開催されるねぶた祭り。
東北は雪の季節が長く、また、都会のように色々なイベントが無いため、青森市民はねぶたに注ぐ熱量がハンパない。
一年のうちで最も刺激的、かつ、ハイテンションになれるお祭り、それがねぶた祭り。
普段無口なあの人も、いつも内気なあの子も、この時ばかりは何か憑依したかのごとく踊り狂い『ラッセラー』と奇声を発する…。もとい、掛け声をかける。
夏が近づくと、どこからともなく聞こえてくるねぶた囃子。
心の奥底の方で何か、ざわつきます。
これを津軽弁では「じゃわめぐ」と言います。
あまり、深く考えたことがなかったし、当たり前のように毎年恒例だったので気が付かなかったのですが…。
コロナで祭りが中止になり、3年ぶりに2022年開催となって、ねぶた祭りに参加して、完成した大型ねぶたを見て、跳人の生き生きとした姿を見て、
こみあげてくるものがありました。
私もつくづく、青森の人間なんだと感じました。
開催できて本当に良かった✨ねぶた祭りに携わってくれた方々、参加してくれた方々、晴れたお天道様、みんなに感謝です。
コメント